2010-8-30

【パスナビ】 自分の言葉で受験しよう!

今や大学入学者の5人に2人以上が、推薦・AO入試での入学者である。
推薦・AO入試を実施する大学・学部は、年々増加傾向にある。
一般入試と並んでメジャーな入試形態だといっても過言ではない。
それに伴って、小論文対策や面接対策も重要度が増している。

しかし、大学の入試関係者のお話では、
「推薦・AOの面接はもういらない」という声も現場にあるという。
それは時代を逆行するようなご発言ではないか、と不思議に感じた。
じつは、「その責任は旺文社にもある」 という。

旺文社の『螢雪時代』や『大学受験パスナビ』でも、
推薦・AO入試の情報を惜しみなく掲載している。
当然ながら面接対策も、できるだけ多くの情報を載せるようにしている。
今までどんな質問が来たか、どんな選考基準か、どんな面接形式なのか、
面接時間はどのくらいか、どんな回答をするとよいか、…などなど。
大学ごとに過去情報や入試対策を詳しく載せている。
ありがたいことに沢山の受験生の方々がそれを読んで
本番の面接試験に臨んでいるようだ。

しかし、そこで大学側にとっては頭の痛い問題が発生しているという。
「どの受験生に質問しても、同じ回答が返ってくる」というのである。
何も準備せずに臨んで回答できない受験生は別として、
回答できる受験生は、暗記された「模範回答」が多いそうだ。
「螢雪時代」や「パスナビ」に載っていた志望理由を、
一言一句そのまま述べてきた学生もいるという。
但し、面接者の目は学生が思っている以上に鋭いことはいうまでもない。
「受験生が自分の言葉で回答していないことはすぐに見破る」という。
暗記してきた回答を受験生に棒読みで口に出される…。
面接する立場からすれば、こんなに虚しい面接はない。

大学の関係者の皆様には申し訳ないが、逆に受験生の側に立つと、
志望する大学や学部についての情報を事前に調べておくことは必須だ。
自分自身の将来が関わっているのだから、
できるだけ多くの情報を集めておいて損はない。

しかし、面接で何より大切なのは「自分の言葉で話すこと」だと思う。
「志望動機」にしろ、「将来のこと」にしろ、「誰かの真似」や「演出」では、
きっと最後までうまくはいかない。
うまくいったつもりでも、プロの面接者には必ず見破られているはずである。
滑らかな口調でなくても、緊張で震えた声でもかまわないから、
本当の「熱意」を正直に伝えたほうが、面接者のハートに伝わるはずである。
面接の準備とは、模範回答を暗記することではなく、
志望する大学・学部をできるだけ深く知っておくこと、そして、
なぜ自分がそこを目指すのかの気持ちを整理することだと思う。



螢雪時代9月臨時増刊 『全国大学推薦・AO入試年鑑』 は、
8月30日発売です。
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(いけまる)

2010-8-26

【パスナビ】海外で成功する人の3つの共通点

外務省の「海外在留邦人統計」(平成22年速報版)によると、
平成21年現在で海外に長期滞在または永住している日本人は、
113万人以上もいるそうだ。(前年比101.3%)
その人数は不景気などもほとんど影響せず、年々増加傾向にあるという。

また文部科学省の「我が国の留学生制度の概要」(平成21年度版)によると、
海外の大学や大学院へ留学する日本人は、約7万6千人。
「留学ブーム」はすでに去ったような報道もよくされているが、
海外の大学で学ぶことを選択をする日本人は、全体的にはむしろ増えているという。
地域別にみると、北米が約3万7千人と最も多い。
次に多いのは約1万3千人のヨーロッパではなく、
意外にも約2万2千人のアジアである。
かつて、1990年代頃までの日本人の留学先は
アメリカ合衆国が圧倒的に多かったというが、
最近では世界各国に広く散らばるようになっているようだ。

その一方で、海外生活には挫折やトラブルも多いことはよく知られている。
言葉の壁、文化の壁、価値観の壁…、
海外では、こういった見えない壁とも丁寧に向き合う必要がある。
「かっこよさ」や「甘い生活」を求めて日本から飛び出すと、
じつは大変な目に遭うのが現実のようだ。

国際交流ボランティアとして活躍しているみちる先生によると、
海外で上手に暮らしている人には3つの共通点があるという。

1つ目は、周囲に気を配ることができること
たとえば、同じ外国人で困っている人がいたら手をさしのべてあげる。
現地の人達に協力できることは、率先して協力する。
すると、そのうち自分自身に何か事件や事故があっても、
いつのまにか周囲の人達が助けてくれて、「なんとかなる」という。

2つ目は、健康に気をつけていること
海外では医療費が高かったり、治療や薬が合わなかったりするケースもある。
ましてや海外で病気になると、不安から精神的にまいってしまう場合も多いという。
海外に長期滞在するときなどは、日本で生活しているとき以上に
心身ともに自分をコントロールできるかどうかが問われるのかもしれない。

3つ目は、おおらかであること
海外では習慣や生活が違うため、神経質になる人も多いそうだ。
またホームシックや不安が重なると、「どうしよう…」という気持ちだけが増幅される。
そんな気持ちで行動していると、何をやっても裏目に出てしまう。
だから、少しぐらい失敗しても、自分で笑い飛ばせるぐらいの度胸が必要なのだ。

じつは、この3つのポイントは、海外生活にかぎったことではないかもしれない。
たとえば、受験生活でも同じことが考えられるだろう。
受験生の方は、ここで次の3つの質問を自問してみよう。

☆Question 1
 大変な時期だからといって、
 つい家族や周囲の人につらくあたっていないだろうか?

もし「自分は受験生なのに皆が協力してくれない…」などと思っていたら、要注意。
その気持ちは、自分の勝手な甘えかもしれない。
自分のことだけに目が向きがちなときこそ、
つとめて周囲の人への感謝の気持ちを思い出してみよう。

☆Question 2
 思いつめて頑張りすぎてしまって、
 つい「健康」をないがしろにしていないだろうか?

受験は長期戦である。
本番までに病気になってしまったら、意味が無い。
睡眠時間や食事はしっかりとって、常に健康のことを意識する必要がある。
受験も、人生も、「体」が資本だ。

☆Question 3
 過去の失敗をいつまでもくよくよ引きずっていないだろうか?

過去の模試での判定や今までの不勉強など、悔やんでもどうしようもない。
過去の失敗は「人生の1ページ」として、数年後に「武勇伝」にでもしよう。
考えるべきことは、今をどう挽回するかなのだ。


そういえば、みちる先生が好きな言葉は「ケ・セラ・セラ」だそうである。
日本語では 「なるようになるさ!」 という意味になる。
「そんないい加減なことでは…!」 と言い出すのは野暮なこと。
なるようにならない場合もある、なんて現実は誰でも知っている。
だからこそ、あえてこの表現を使う おおらかさと度胸が必要なのかもしれない。
「ケ・セラ・セラ!」


みちる先生のハートフルブログ「さんぽみち」
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 (いけまる)

2010-8-19

【パスナビ】携帯電話は「悪」なのか?

「子供に携帯電話を持たせるべきか?」
という議論は、今に始まったことではない。

内閣府の2009年調査によると、
携帯電話所有率(自分専用と家族共用の合計)は
中学生が46.8%、高校生が96.0%となっている。
中学生では約2人に1人、高校生では約20人中19人が、
携帯電話を持っていることになる。

その一方で、携帯電話に関するトラブルが後を絶たない。
ネット上のいじめ、有害サイトへのアクセス、
出会い系や架空請求での被害など、問題は深刻化している。

文部科学省は2009年1月に、学校の携帯電話の取扱いについて、
小・中学校では、やむを得ない場合を除き原則持ち込み禁止、
高等学校では校内での使用制限等を設けるなどの方針を明確にした。
その方針にしたがって、現在は多くの学校や自治体でも
子供に携帯電話を持たないよう指導しているケースが見受けられる。

しかし、「それで問題は解決するのだろうか?」と、
あえて この議論に一石を投じている教育者がいる。
玉川大学教職大学院教授の堀田龍也先生である。

じつは、堀田先生ご自身も文部科学省の「関係者」である。
生涯学習政策局の情報教育の参与として活躍されている。
「携帯電話は子供によくない」というメディアの論調も目立つなかで、
堀田先生のようなキーパーソンが「携帯電話が悪いわけではない」と
正面きって語ることは、おそらく勇気のいることだと思う。

先日、その堀田先生に取材でお会いした。
「鋭い論客」をイメージして構えていたら、…予想外だった。

温厚なお人柄が満面の笑顔ににじみ出ている。
どこまでも自然体で、和やかな空気をつくる人だった。
誰か特定の人を傷つけるようなことは一切言わない。
ご説明は分かりやすく、流れるように滑らかだった。


子供達の携帯電話に関するトラブルについては、
「大人と子供とのコミュニケーションの問題」だという。

「友達がみんな持っているから」と子供に言われて携帯電話を買い与え、
それがどんなふうに使用されているのかは無頓着な保護者もいる。

学校内への持ち込み禁止ルールだけを生徒に徹底させて、
放課後の携帯電話に絡む出来事にはノータッチの教員もいる。

問題なのは、携帯電話の機能そのものではなく、
このような「コミュニケーションが不足している環境」なのだという。

今さら電気のない原始社会に戻すことなどできないように、
「携帯電話がないことにして…」という解決策はナンセンスである。

私達は、何のために携帯電話が必要なのだろうか?
どうして危険なサイトにアクセスしてはいけないのだろうか?

その理由を大人も子供も一緒になって、納得のいくまで話し合えば、
最低限守るべき「ルール」も、おのずと決まってくるはずだという。
その「ルール」は、誰かから「与えられるもの」ではなくて、
たとえば各家庭で「自主的に決めたもの」でなければいけない。
人は誰でも、結論だけで決められたルールを無理に押しつけられても、
その理由に納得していなければ、守ろうとする意識が薄れるからだという。

世のなかにはびこる社会問題を
手のひらサイズの「携帯電話」のせいにしてしまうのは、
あまりにも考え方が「小さい」のかもしれない。
人間が発明した便利な物だからこそ、
上手に活用できるように話し合っていくことが
問題解決への第一歩なのではないだろうか。


玉川大学教職大学院教授 堀田龍也先生のインタビューは、

『高校受験パスナビ』に掲載中です。

堀田先生のメッセージをクリック!

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 (いけまる)

2010-8-12

【パスナビ】今、宇宙の研究が熱い!

「なぜ、人は宇宙を目指すのか?」
これは人類の永遠のテーマなのかもしれない。

「ユニバソロジ」という言葉を、日本人宇宙飛行士で
東京工業大学大学院総合理工学研究科連携教授の
毛利衛先生からうかがったことがある。

「universe(宇宙)」と学問を意味する「-logy」から
成り立っている単語だという。
しかし、単純に「宇宙学」という意味ではない。
「宇宙学」には、もともと「cosmology」という単語がある。
しかも、この「universology」は、辞書には載っていない。
…それもそのはず。
じつは、この「ユニバソロジ」は毛利先生の造語である。

「宇宙学」を示す「cosmology」とは、
宇宙がどうやって始まったのかとか、
宇宙がどんな構造になっているのかとか
そういう様々な宇宙論を研究する学問である。

一方で、「ユニバソロジ(universology)」とは、
宇宙の視点から時間や空間のつながりを意識して、
人間が生きることを考える学問だという。

宇宙には、地球上では当たり前にある空気や重力が無い。
上下の概念さえ無い。
地上での価値観も、宇宙からみれば全く違ったものになる。
ときには「常識」が、人間の勝手な言い訳やエゴイズムであったりもする。
宇宙の視点から地球環境や人間の可能性を考えることで、
様々な問題に対する「気づき」ができるのだという。

現在、その宇宙への関心が世間でも急速に高まっている。

世界で初めて月以外の天体からサンプルを採取して
幾多のトラブルを乗り越えながら奇跡的に帰還した、
日本の小惑星探査機「はやぶさ」。
2003年に打ち上げられてからおよそ7年間、
60億kmにおよぶ長旅を成功させた日本の高い宇宙技術は
世界に驚きと感動をもって迎えられた。
そして、2010年5月には日本のH-ⅡAロケットが打ち上げられ、
今度は、金星探査機の「あかつき」や 光の圧力で進む「IKAROS」の
宇宙での活躍に大きな期待がかかっている。

日本の宇宙研究は今、歴史的な盛り上がりを見せている。
その研究分野の最前線では、日本の大学の教授や学生達が
予想以上に深く関わっている。
その一部の例を挙げると、以下のような大学の研究室がある。

 「あかつき」に搭載されたカメラの開発
   東京大学:岩上准教授

 「IKAROS」に搭載されたGAP検出器の共同開発
   金沢大学:村上敏夫教授、米徳大輔助教
   山形大学:郡司修一教授

 超小型衛星「WASEDA-SAT2」の開発
   早稲田大学:宮下朋之教授、山川宏教授

 水蒸気分布調査キューブサット「ハヤト(KSAT)」の開発
   鹿児島大学:西尾正則教授

 ※ これらの研究については、『螢雪時代9月号』の記事
    「はやぶさ、あかつき、IKAROS…いま宇宙がおもしろい!」
    をご覧ください。


今後、宇宙に関する研究はますます熱くなっていくと考えられる。
もしかすると人は、人間自身の存在が何かを知るために、
宇宙を研究し続けているのではないだろうか。
つまり、「宇宙を知りたい」と願う欲求は、
人間の根本的な知識欲のひとつなのかもしれない。


『螢雪時代9月号』は、8月12日発売です。
   ▼










 (いけまる)

2010-8-5

【パスナビ】将来の仕事を考えるとき…

先日、会社訪問に来た「編集者志望」だという高校生から質問を受けた。
「どうして出版社に入ったのですか?」

「はい、それはね、本の編集をしたくて…」 と話し始めて、
これでは自分の話がまとまらないことに気がついた。
個人的な話だが、自分の場合は今まで幾つもの事業に関わったものの、
出版社にいても「本」の編集をしたことがない。
むしろ、学生の頃には想像もしていなかった仕事をしていたりする。
…ということは、自分の場合は人生の選択を失敗したのかというと、
正直に申し上げて、「そんなことはない」と断言できる。
出版社に入った自分の選択は間違っていなかった、と感じている。

それはなぜだろう?

出版社の仕事が「本の編集」に留まらないことを知っているからである。
自分の「仕事」の存在意義を全体観から捉えているからかもしれない。
…でも、おそらく学生の方々に、こんな舌足らずな説明をしてみても、
いったい何を言いたいのか、分かりづらいことだろう。

具体的な話をしてみよう。

一冊の本は、執筆者や編集者以外にも多くの人の手で出来上がっている。
例えば、どんな本が求められているかを調査する人。
ページや表紙をデザインする人。
挿絵を描く人。
製作の進行を管理する人。
印刷をする人。
製本をする人。
売り方の戦略を考える人。
滞りなく流通させる人。
効果的な宣伝を仕掛ける人。
………
数えきれない人達の努力によって、一冊の本が読者に届くのである。
しかも、出版社が作っているのは、書店の店頭にある本だけではない。
たとえば電子媒体やインターネットなど、
様々な形で商品や情報を世のなかに送りだしている。
また、そこから新たなビジネスを生み出す人もいる。

これは「本」の仕事に限ったことではなく、
どの業種においても同じことが言える。
たとえば、テレビ局もそうである。
「テレビの仕事がしたい」という希望があったとしても、
テレビの仕事はカメラの前に立つことだけではない。

一つの報道番組を作るとしよう。
テレビに映っているアナウンサーは番組の仕事の一部であって、
そのテレビカメラが映していないところで沢山の人が仕事をしている。
取材する人、構成する人、道具を作る人、制作進行する人、
照明、撮影、音響、…その仕事の種類は数えきれない。
朝の報道番組だと150~200人のスタッフによって成り立っているという。

社会は、それぞれの人が役割を担うことで成り立っている。
そのチームワークが「仕事をする」という意味なのである。

これから将来の夢に向かって進む人達には、
「社会のチームワークの中に入っていく」 という意識も
忘れずに持ち合わせていてもらいたいと願っている。


フジテレビでは、中学生・高校生が「めざましテレビ」の番組制作を
体験できる 『職業体験型教育プログラム』 に取り組んでいます。
パスナビ編集部による、そのプラグラムの独占取材の様子は、
『高校受験パスナビ』に掲載中です。

ぜひ、番組作りの舞台裏をご覧ください!
    ▼

「フジテレビのお仕事!」密着レポート










 (いけまる)

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