【パスナビ】幻の世界記録
こんにちは。カッキーです。
私は大学でスポーツバイオメカニクス(運動力学)
を専攻していたので、今日は少しそちらの方面から。
先日、日本陸上連盟に勤めている友人と
北京オリンピックで
100mを世界新記録で制した
ウサイン・ボルト選手のレースが話題にあがりました。
彼がラストの何mかを明らかに余裕を持って走り抜けて
驚異的な世界新記録9.69秒を叩き出したことを
皆さんも鮮烈に覚えているかと思います。
彼のコーチは
「ボルトは9.52秒は出せる」
と話していましたが、実際
彼があのレースを全力で走りきっていたら何秒が出たのでしょうか。
驚異的な世界新記録9.69秒を叩き出したことを
皆さんも鮮烈に覚えているかと思います。
彼のコーチは
「ボルトは9.52秒は出せる」
と話していましたが、実際
彼があのレースを全力で走りきっていたら何秒が出たのでしょうか。
そこで2点ほど。
①本当に彼はパフォーマンスによって減速していたのだろうか。
②では、減速していなかったら何秒が出ていたのだろうか。
まずは①
これが彼の北京でレースの詳細です。
通過地点(m) タイム(s) 10mの平均速度(m/s)
10 1.85 5.40
20 2.87 9.80
30 3.78 10.98
40 4.65 11.49
50 5.50 11.76
60 6.32 12.19
70 7.14 12.19
80 7.96 12.19
90 8.79 12.04
100 9.69 11.11
20 2.87 9.80
30 3.78 10.98
40 4.65 11.49
50 5.50 11.76
60 6.32 12.19
70 7.14 12.19
80 7.96 12.19
90 8.79 12.04
100 9.69 11.11
これを見ると最後10mを減速してるのは明らかですね。
100m走というのは、最後まで最高速度で走れそうな気がしますが
「80~100mは1~5%程減速してしまう」
という事が研究でわかっています。
「80~100mは1~5%程減速してしまう」
という事が研究でわかっています。
しかし、この場合は最高速度と比べて
100-(11.11÷12.19)×100=8.85%
も失速してしまっています。
これは世界のトップ選手ではほぼ有り得ないことです。
100-(11.11÷12.19)×100=8.85%
も失速してしまっています。
これは世界のトップ選手ではほぼ有り得ないことです。
よって、彼はこのレースに関しては
例のパフォーマンス(世紀の欽ちゃん走り)
をすることで減速したということが分かります。
例のパフォーマンス(世紀の欽ちゃん走り)
をすることで減速したということが分かります。
つぎに②
「100m走は60~80m地点に最高速度地点がある」
ということも現在の研究では周知の事実です。
80mより早い地点からパフォーマンスを始めていれば
更に高い最高速度があったかもしれないということになりますが
実際に走っている動画などを見て確認すると
およそスタートから8.1秒後、つまり80mを過ぎてから
パフォーマンスを始めています。
なので、彼はこのレースでは
彼の持つ最高速度までは達したと考えて良いでしょう。
更に高い最高速度があったかもしれないということになりますが
実際に走っている動画などを見て確認すると
およそスタートから8.1秒後、つまり80mを過ぎてから
パフォーマンスを始めています。
なので、彼はこのレースでは
彼の持つ最高速度までは達したと考えて良いでしょう。
そうすると、余計に減速した部分のみが問題となります。
彼がもともと200m、400mの選手であり
かつ200mを得意として戦ってきたということを考慮して
まったく失速が無く駆け抜けられたと仮定すると
かつ200mを得意として戦ってきたということを考慮して
まったく失速が無く駆け抜けられたと仮定すると
9.60秒
現実的に他の選手と同様にラスト10mを5%減速したとすると
9.65秒
というのが、彼が北京で出せたかもしれない
幻の世界記録ということになります。
幻の世界記録ということになります。
いずれにしろ驚異的な記録であることは変わりなく
今後のレースも期待してしまいますね。
今後のレースも期待してしまいますね。
大学に行くと、このように、自分が興味のある分野の
細かな資料がたくさん手に入ります。
色んな知識、視点を持った教授や院生の方などがいらっしゃいます。
卒業してもこのように色々な情報が耳に入ってきます。
とっても楽しいですよね。
(byカッキー)