2010-3-29

【パスナビ】一歩を踏み出そう!

  
合格者の約63%が、高校3年になる前に受験勉強を始めていた…

『螢雪時代4月号』に掲載されている大学合格者へのアンケート調査で、
こんな結果が出ています。

ちなみに、その合格者のうち、
志望大学を高校3年になる前に決めていた人は、約42% …だそうです。

「高校3年になるので、そろそろ受験勉強を始めなきゃと思います…」
というユーザーの方々からのメールがこのところ編集部に多く届いているので、
「そういうものなのかな…」と思い始めていた今日この頃ですが、
このアンケート結果を見て、「そうでもなさそうだな」 と思い直しました。
やはり、早めに受験対策を始めている人も多いわけですね。

「しまった、すでに出遅れている!」と感じた新高校3年生の皆さん、
ご安心ください。
こんな結果もあります。

合格者が過去に受けた模試の判定結果を見てみましょう。
『螢雪時代』 のアンケート調査によると、
高校2年から高校3年春にかけて受けた模試では、
第一志望校の判定結果が「A~B」だった人はわずか6%、
一方で「E」だった人は36%でした。

それが高校3年の入試直前の模試になると、
第一志望校の判定結果が「A~B」だった人が23%、
「E」だった人は11%だそうです。

つまり、一年間で志望校に急接近した人が沢山いる、ということになります。
「追い上げ」も、大学受験には重要な要素だというわけですね。

とはいえ、まずは「受験の準備を始めること」が
未来への第一のステップであることに変わりありません。

「自分にできるかな」とか、「間に合うかな」とか、
始める前から思い悩む必要はありません。

1960年代のアメリカで人種差別撤廃に尽力したキング牧師は、
こんな言葉を残しています。

“ You don’t have to see the whole staircase. Just take the first step. ”
(階段全体を見上げる必要はない。 ただ、最初の一歩を踏み出せばいい。)


志望校選定の第一歩は、この一冊から。
螢雪時代4月臨時増刊
「2011年入試対策用 全国大学 学部・学科案内号」
2010年3月30日発売開始です!

詳しくはパスナビの「合格ショップ」で!
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( ツ )

2010-3-23

【パスナビ】増田明美さんが「頑張れ」を言わない理由

「ほがらか」 という言葉が、とても似合う人である。

先日、パスナビの取材でスポーツジャーナリストの増田明美さんとお会いした。
あまりの強さから「天才」や「女瀬古(おんなせこ)」などの異名をとった、
女子マラソンの世界では伝説的なランナーである。

増田さんは高校生の頃から、トラック競技で次々に日本新記録を出していた。
アジア陸上選手権では外国のオリンピックメダリストや長身の有名な選手達を、
その「日本の高校生」が 小さな体で次々と抜き去っていく…

そんな予期せぬ展開に、各国から来た報道陣も 自分達の目を疑った。


増田さんの初マラソンは、
千葉県匝瑳郡(現在の山武郡)で行なわれた 小さなマラソン大会だった。

ところが、ここで いきなり優勝。
しかも、その大会で当時の日本最高記録をあっさり更新してしまった。

増田さんの「天才」ぶりは、例を挙げればキリがない。


しかし本当は、増田さんは苦しんでいたという。
もともと強靭な体ではなく、貧血や怪我とも闘っていた。
けれども、走れば走るほど膨らむ、周囲からの大きなプレッシャー。
皆の期待に応えなければいけなかった。
過度な練習。  過酷な節制。  緊張の連続。
「勝て!」「頑張れ!」の声だけが、増田さんを夢の中まで追いかけていた。
過労と貧血で、大会の途中で意識を失って、「途中棄権」したこともあった。
オリンピック直前に開催された 増田さん本人のための壮行会にも足が向かず、
ふと我に返ると、一人で夜の海に向かっていたこともあった。
心も体も ボロボロの状態だった。

1988年の大阪国際女子マラソン。
このとき、じつは増田さんは太腿まで傷めていた。
それでも、勝ちにいかなければならなかった。
しかし、どんなに頑張って走っても、体が進まない。
先頭集団から大きく引き離され、全身が限界に達していた。
そのとき増田さんの耳に飛び込んできたのは、沿道からの厳しい怒号だった。
「もっとしっかり頑張れ!」 「どうした!」 「何やってんだ、はやく!」
そして、一人の観客の怒鳴り声が 胸の奥まで突き刺した。
「増田、もう、お前の時代は終わったんや!」

…おもわず足が止まった。

周囲のあらゆる騒音が、津波のように襲いかかってきた。
そこには、もう何も自分を守ってくれるものは なかった。
かつて子供の頃には、いつも優しいおばあちゃんがいて、
悲しいときには「大丈夫…」と、ぎゅっと抱きしめてくれた。
そのおばあちゃんも、もう そこにはいなかった。
こんなに大勢の人達の真ん中にいながら、ひとりぼっち…
途方もない孤独感と悔しさだけが渦巻いていた。
この場所で何もかもやめてしまおうか。
また「途中棄権」なのか。
これじゃ、前までの自分と何も変わっていない…

増田さんは、再び走りだした。
まるで金属音のような冷たい轟音の中を。
もう 誰のためでもなかった。
ただ今までの自分を乗り越えるために、
ゴールまで、ひたすら走り抜いた。

こんなことを書くと 増田さんのファンの方々からご批判を受けるかもしれないが、
増田さんは「天才ランナー」ではなかったと、私は思う。
しかし、そのハートで幾つもの苦難を乗り越えてきた、
いわば 「努力のランナー」だと思う。

増田さんは、後輩の選手達に「頑張れ!」とは言わない。
その「頑張れ」という言葉の残酷さを、誰よりも知っているからだという。
オリンピックに出場する後輩の選手達に対して、
増田さんは こう語りかけるそうだ。
「大丈夫、あなたらしく走れば、それでいいよ…」

だから増田さんの笑顔は、あたたかい。



『高校受験パスナビ』では、
増田明美さんへのスペシャルインタビューを掲載しています。

増田さんからパスナビ読者への自筆のメッセージをクリック!
    ▼ ▼ ▼ ▼ ▼








(いけまる)

2010-3-17

【パスナビ】作家の榊邦彦先生に聞いた編集ウラ話

先日、パスナビの企画の打ち合わせで、作家の榊邦彦先生とお会いした。

『100万分の1の恋人』 『もう、さよならは言わない』(いずれも新潮社刊)の
作者といえば、ご存知の方も多いかもしれない。

とくに 『100万分の1の恋人』は、台湾や韓国でも翻訳出版されている。
難病患者の父親を持つ「ミサキ」と「僕」の純愛と葛藤を描いたストーリーで、
2006年に「第二回新潮エンターテイメント新人賞」を受賞した名作である。

じつは、この榊先生には「作家」とは別の顔がある。
都内の有名私立高校の教諭として教壇にも立っている。
また、本名「神田邦彦」の名で以下のような参考書等の執筆も行なっている。
『 中学総合的研究 国語 』(共著・旺文社刊)
『 超スゴ速古典文法50 』(旺文社刊)
『 ミラクル古文単語396 』(旺文社刊)
だから、旺文社としては「神田先生」とお呼びしたほうが自然かもしれない。

その神田先生から編集者との様々な裏話を聞いた。

一般的に「出版社の編集者」というと、
作家の横に付いて「先生、早く原稿を書いてくださいよー…」と
もみ手でグチグチ言うシーンが ドラマなどでもよく出てくるが、
実際はそんな単純な仕事ではない。

作家の先生と一緒になって作品を練り上げていく地道な作業の連続で、
そのためには、クリエイティブな才能と情熱が求められる。

「たとえば…」と言って、神田先生はこんな例を示した。

ある日、作品の中のバンドメンバーをどんなキャラクターにするか、
先生と編集者は、夜遅くまで様々な意見を出し合っていたという。
やがて編集者の唐突な一言から、先生の頭の中でイメージが広がったそうだ。
「リズム感がない太ったドラマーがバンドにいたら…?」
編集者が先生と一緒に作品に深く入りこんでいった結果、
味のあるキャラクターが生まれた瞬間だった。

また別の作品では、登場人物から見た情景描写について、
ある日、編集者から先生にこんな連絡が入ったという。
「作品に描かれた地点からはその情景が見られませんでした。
 
もう一区間、車で走った場所からであれば、見られます…」
編集者は登場人物の動線を、もう一度作品通りに辿って確認したのかもしれない。

作家は、自らの記憶や感覚で作品を創造していく。
その校正や検証は、編集者の腕にかかってくるといっても過言ではない。
その積み重ねによって、作品がリアリティを持つかどうか 決まってくる。
作品を最高の形で完成させるために働くのが、編集の仕事かもしれないと感じた。

現在、就職活動をしている大学生は多い。
弊社の会社説明会も、沢山の学生の皆さんにご参加いただいている。
「編集希望」という皆さんも、その他の職種を希望される皆さんも、
ステレオタイプではない情報で、未来を選んでいただきたいと願っている。


パスナビでも4月から神田邦彦先生との企画を展開していく予定です。
乞うご期待!





(いけまる)

2010-3-12

【パスナビ】 京大総長のお答え


私たちは なぜ大学へ行くのか?」

勉強に追いかけられる日々のなかで、ふと この疑問を感じてしまう…
「将来のため…」などという ありきたりの回答では、なんとなく納得がいかない…
そんな受験生は、多いのではないでしょうか?

京都大学総長の松本紘先生が 『螢雪時代4月号』 の特別インタビューで、
この深い疑問について、ユニークな角度から 語っていらっしゃいます。

そのインタビューで、「アンラーニング」という用語が出てきます。
高校までに学んだ知識をいったん白紙に戻す作業(=アンラーニング)をする場所、
それが大学だというのです。

高校までの勉強は、とにかく 「そのまま覚える」 という作業です。
そうしなければ、基本的な知識が短期間で頭に蓄えられないからです。
しかし、その貯まった知識は本当に「正しい」のでしょうか?
学んだ歴史は、本当に事実? 
覚えた定理や法則は、本当に正解?

じつはこの世界には、「永久不変の真理というのはない」 のだそうです。
「新事実」の発見によって、常に「常識」は覆されています。
そう考えると、高校までに学んだことがすべて「正しい」わけではないのです。
大学の勉強は、「正しい」ことも「正しくない」ことも、
すべての先入観を捨てて、初めから考え直すことだといいます。

つまり、高校までは単純に知識の「足し算」、
でも、大学では知識の「引き算」「かけ算」「わり算」まで加わって、
自分の頭の中が「再構築」される、という意味なのだと思います。

「多くの人が大学に入って大きく変わる」 と、松本先生は おっしゃっています。

「たしかに自分もそうだったな…」 と、私も頷いてしまいました。
現在の自分の価値観や世界観は、大学時代に形成されたと実感しています。

新しい自分が始まる場所…。
だから大学は、人生にとって重要な場所なのかもしれません。


『螢雪時代4月号』は、
「大学の基礎知識」「最新大学事情キーワード」
「早わかり学部ガイド」「科目別年間学習スケジュール」など、
「大学」を知るための材料を沢山掲載しています。

2010年3月13日(土)発売

詳しくは、下の表紙をクリック!
   ▼ ▼ ▼




この松本紘先生の記事については、パスナビ上でも掲載しています。
ぜひ お読みください。
  ▼ ▼ ▼

特別インタビュー「 私たちはなぜ大学へ行くのか 」




 ( ツ )

2010-3-9

【パスナビ】 学費について考える


「大学には合格したんですけど、
 それが、あんまり自分の行きたくない大学なんで、
 やっぱり 浪人しようと思います。
 とりあえず、そこに入学しておいて
 『仮面浪人』 しておくのもアリかな と思ってます…」

この春に高校を卒業するある男子学生から、こんな話を聞いた。
なるほど、場合によってはそういう考え方もあるのかな、とは思った。
しかし、なんだか腑に落ちない。

なぜ 行きたくもない大学を受験したのか、という疑問はさておき、
もっと気にすべきことが、他にあるのではないだろうか。

大学の授業料や入学料は 時代とともにどんどん上がって、
現在では、初年度納付金が100万円以上にのぼる。
(医歯薬系では、初年度納付金が500万円以上にものぼる場合がある。)

ちなみに、国立大学の授業料は現在、53万5,800円、この34年間で14.9倍、
入学料は28万2,000円、同じく34年間で5.6倍になった。
私立大学の授業料の平均は平成20年度で84万8,178円、この33年間で4.6倍、
入学料の平均は平成20年度で27万3,602円、同じく33年間で2.9倍になった。

その他にも、実際の大学生活を始めるためには、さらに多くのお金がかかる。
一方で、たとえ「浪人」するのだって、お金はかかる。
どの選択であっても、一般的な家庭では相当苦しい出費であるはずだ。

もちろん、保護者の負担について しっかりと考えている学生は沢山いる。
この不況も影響して「記念受験」のようなことも減少しているし、
家計まで考えて確実に合格を決めようとする学生が増加しているように感じる。

「…もちろん僕だって、親には悪いなとは思ってますけど…」
と、その「仮面浪人」志望の学生は続けた。

そこで、思い出した。
そういえば、私自身も学生の頃に 彼と同じことを言っていた。
「親には申し訳ないと思っている」 と口にした。
頭の中ではよく状況を理解している …はずだった。

でも 毎日の生活のなかで、「出費」の重みが消えていたときもあった。
ろくに準備もせずに、試験に臨んだ日もあった。
くだらない理由から、大学の講義をさぼってしまった日もあった。
「もし単位が取れなかったら 留年するかも…」 なんて、簡単に言ったこともあった。

いったい、親は どんな想いで大学卒業までのお金を捻出していたのだろう。
体調が悪い日も働き続けていた親について、自分はどれだけ知っているだろう。
通帳の残高を数えては電卓を叩いていた親の姿を、どれほど知っていたというのだろう。

本当に骨の髄まで そのお金についての「感謝の念」 が染みていたかといえば、
正直に言うと、学生時代はそんなこともなかった気がする。


「学費」とは、親にとっては
「将来への投資」なんていう 計算されたものではなく、
きっと言葉にできない、ある種の 「祈り」 にも似たものではなかっただろうか。

でも、そのことについて思い巡らせるようになってきたのは、
自分自身が 当時の親の歳に近づいてきたからなのかもしれない。
だから、いずれ この「仮面浪人」志望の彼にも気づく日が来ると思う。


では、保護者の気持ちで一句…

      合格で 親の涙の ワケ聞くな


『パスナビ for Teachers』では、「学費」についての
旺文社教育情報センターのまとめを掲載しています。
   ▼ ▼ ▼

大学『学費』の“今と昔”





(いけまる)

2010-3-5

【パスナビ】 大学生レポーター募集!


「PDCAサイクル」 という用語があります。
大学や企業の様々な研究やプロジェクトでも使われている用語です。


◆「PDCA(ピーディーシーエー)サイクル」とは…
  もともとは、生産管理や品質管理をスムーズに進めるための手法を示した
  ビジネス用語。
  下の4つの単語の頭文字をつなげて名称になったもの。
   ・ Plan(計画)-----まず、しっかり計画を立てること
   ・ Do(実行)-----計画を実際に実行すること
   ・ Check(確認)-----計画どおりに実行できたかどうかを確認すること
   ・ Act(改善)-----反省や教訓を生かして 次の計画に繋げること


その「PDCAサイクル」を 学校改革に応用して、成功した例があります。

かつて、様々な問題を抱えていた 大阪市内の公立中学校で、
学校の立て直しに奮闘した体育教師がいました。
『本気の教育でなければ子どもは変わらない』(旺文社刊)
の著者としても知られている 原田隆史先生です。
生徒達と一緒に 目標管理とその分析を徹底して繰り返し、
「心・技・体」の生活面から 学校を変えていったそうです。
その結果、その陸上競技部が7年間で13回も日本一を達成するなど、
全国でも指折りの有名校になったのでした。

その原田先生が、こんなことをおっしゃっていました。
「じつは 『PDCA』 の後に、もう一文字が必要なんです。 『S』 です…」

それは、「Show」の頭文字の「S」だそうです。
「Plan」「Do」「Check」「Act」、そしてその後に「Show」と続くのだといいです。
「うまくいったこと」や「失敗したこと」を自分だけの反省に留めるのではなく、
自分の次に続く人達に教えてあげること、…それが「Show」だというのです。

「自分がうまくいけば それでいい!」 というサイクルでは、
ただそれだけの意味しかありません。
でも、自分の貴重な経験を誰かに伝えることで、
たとえば、そのノウハウが後輩達にも活かされていくとしたら、
それは、ものすごく大きな価値を持っていくのだと思います。


さあ、あなたも後輩達のために 「S」 を実践してみませんか?

今年も、パスナビでは「大学生レポーター」を募集しています!
2010年4月から大学に入学される皆さまを対象として、
『大学受験パスナビ』 や 雑誌『螢雪時代』 などを通して
後輩の皆さまに向けて「合格体験記」などを発信していただきます。

レポーターとしてお願いすることは…
 
● 「合格体験記」の執筆
 ● 大学生活のレポート
 ● 簡単な「アンケート」への協力    …などがあります。

それぞれの企画や時期に応じて、
執筆のご依頼をさせていただくことになります。
ご応募いただいた皆さまのなかから、
パスナビ編集部&螢雪時代編集部で選考させていただき、
正式な「大学生レポーター」となっていただきます。
(採用決定の方には、後日、あらためてご連絡をさし上げます)
ご応募は一人1回のみ有効です。


これから私達と一緒に「パスナビ」を盛り上げてくださる方、
首を長くしてお待ちしていますよ!
  ▼ ▼ ▼ ▼ ▼ 
2010年『パスナビ』大学生レポーター応募ページ

 ※ この応募ページは、2010年4月17日まで設置しています。





( ツ )

2010-3-2

【パスナビ】 島田洋七さんと…

「おはようございまーす!」 という 大きな声とともに登場した。
朝から元気いっぱいの人である。

先日、パスナビのインタビュー取材で、島田洋七さんとお会いした。
漫才師、タレント、作家、講師、…いろいろな顔を持つ。
昭和世代にとっては漫才コンビ「B&B」の印象が強烈だが、
平成世代には『佐賀のがばいばあちゃん』の印象のほうが強いかもしれない。

「ジェットコースターのような人生」と、よく例えられるが、
これほど人生の「浮き沈み」を繰り返している人も珍しいと思う。

島田さんは、幼少期からの極貧生活を抜け出すために、
自分の「しゃべり」で勝負しようとお笑いの世界に入った。
やがて漫才ブームのパイオニアとして、お笑い界の頂点に君臨。
しかし、漫才ブームが去るとメディアでの露出度も急降下。
それでも、今度はタレントとして活路を見い出した。
多くのバラエティ番組の司会をこなしていたが、
やがて番組改編なども重なって、お茶の間から姿を消してしまう。
すると今度は、自分の半生を描いた小説『佐賀のがばいばあちゃん』を執筆。
それがクチコミで売れ始め、とうとう大ベストセラーに…。
しかし作家活動だけに留まらず、今まで4,000回以上の講演活動をこなす。
その後も、監督業、演出業、俳優、…と次々に新しい道を切り開いている。

不思議なのは、こんな波乱の人生を歩んでいながら
島田さんは、じつに あっけらかんとしていることだ。(失礼…)
つまり、人生の苦渋が顔に滲み出る…なんてこともなく、陰気な部分がない。

島田さんは売れていなかったときでさえ、その状況も楽しんできたという。
芸能界というところは、とくに人間の本質が露骨に出る世界でもある。
売れているときは皆がチヤホヤするのに、
売れなくなった途端に、多くの人が手のひらを返したように冷たくなる。
それは、島田さんが身をもって体験したことだそうだ。
でも、また売れ出すと、急に再び多くの人がすり寄ってくる。
現金な人間は、どこにもいるものだ。
「でも、そこで落ち込んだり怒ったりするなんて、当たり前すぎて面白くない」
と島田さんは言う。
売れているときだけ友達面してくる現金な人達に対しても、
怒らずに
「久しぶりやなぁ!」 と、笑い飛ばしてやればいいのだと言う。
そんなことで怒ったって 誰もハッピーにならないから、という理由である。
「たしかに そのとおりだ」と、おもわず頷いてしまう。

島田さんのお話を聞いていたら、ひとつ疑問が浮かんだ。
そもそも 人生の「勝ち組」「負け組」って、なんだろう?

「サクセスストーリー」や「転落のドラマ」で、人生は単純に片付けられない。

たとえ何かに失敗したところで、「負け組」にはならない。
なぜなら、生きているかぎり、チャンスは何度でも作れるからだ。
人生における失敗は、ほとんどの場合、リカバリーが可能だ。
だから、人生の浮き沈みや周囲の態度の変化にも一喜一憂せず、
それさえ楽しんでしまえばいい。
そして、あとはマイペースにコツコツと、自分の道を進んでいけばいいのだと思う。


島田洋七さんへのインタビューを『高校受験パスナビ』に掲載しています。
ぜひご覧ください。
島田洋七さん自筆の パスナビ読者へのメッセージをクリック!
        ▼ ▼ ▼ ▼ ▼

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