2010-5-31

【パスナビ】「なりたい自分」探し

 
いきなりだが、夢のない話から入ろう。

幼い頃の「夢」がそのまま将来の仕事に結びつく可能性は、きわめて低いだろう。
「野球選手になりたい」 という夢を持っている少年達から
本当にプロ野球選手になれるのは、ほんの一握りにすぎない。
「宇宙飛行士になりたい」 という夢を持っている子供達も多いが、
実際に宇宙飛行士になれたら、奇跡に近いことだ。
ましてや 「仮面ライダーになって地球を救いたい」 という子供の夢については、
正直に申し上げて 最初から100%実現不可能である。

しかし、人は広い意味で「なりたい自分」に向かっている。
子供の頃に思い描いていた未来とは必ずしも一緒ではないけれど、
多くの人は自分自身が「合っている」と思う方向に進んでいるはずだ。
なぜなら、何事も「好き」でなければ続けていくことが難しいからだ。

「好きなものを追求しているうちに、気がつくと今の職業に就いていた」
様々な職業に就いている先輩達に話を聞くと、意外にもこういう答えが多い。
そして、多くの先輩達のターニングポイントは大学時代である。

 「専門的に学んでいくうちに、この道に進もうと決めた」
 「実習で仕事の厳しさとやりがいを知って、自分に合うと思った」
 「専攻とは違うが、ボランティアをして興味を持ったのでその資格を目指した」

きっかけは様々だが、共通していることは その出発点が好奇心であることだ。
世襲によって生まれながらにして職業が完全に決められていた昔と違って、
今は自分の意思で自分の人生をコントロールできる。
場合によっては、軌道修正もできる。

「進路」とは、どこの大学に行くかを選ぶことではなくて、
これからの自分がどんな生き方を追求していくかを選ぶことだと思う。
そのためには大学で何を学ぶべきなのか、
どんな資格が必要なのかを知っておく必要があるだろう。
大学は、あくまで「なりたい自分」への第一歩である。

これからどんな自分になっていきたいか。
この時期だからこそ、じっくり自分自身に問いかけてみよう。



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  (いけまる)


2010-5-27

【パスナビ】 「志」

 
「志」 という言葉から、皆さんは何をイメージしますか?

この言葉の意味は「目標」「目的」「信念」「謝意」などいろいろありますが、
受験生にとっては「志望校」の「志」ですから
「目標」 というイメージを頭に浮かべる方が多いかもしれません。

この「志」の文字を分解すると、「士」と「心」になります。
「士」は「武士」や「紳士」といった言葉に使われていることから
「男の人」というイメージが強いかもしれませんが、語源は違います。
じつは「士」の語源は「前進する人の足の絵」が変形したものです。
つまり、「心」と一緒に目的に向かって進んでいることが「志」だと云えます。
「心」が伴っていない場合は、「志」とは呼べないわけです。

「なんとなく…」という言い訳をする人は、
すでに「志」を失っているのかもしれません。
「なんとなくこの大学に決めた」という進路の決め方などがそうです。
「なんとなく」という表現を使っているということは、
そこにもう「心」が伴っていないからに他なりません。
そういう場合は、きっと気持ちも長続きしないでしょう。

「大学に何をしに行くんや?」
キムタツ先生(※)は、こう受験生に問いかけます。
たとえば、東大にこだわる受験生は数多くいますが、なぜ東大なのでしょう?
他の大学ではなく、あえて東大で学びたい理由は何でしょう?
もし「東大に入る」ということだけが目的になっているとしたら、
入学後にはやりたいことが見つからず、殺伐とした生活になるかもしれません。
もし、大学のネームバリューだけで人生を設計しようとしているとしたら、
この時代にその計算は、あまりにリスクが高いかもしれません。
キムタツ先生は、こうバッサリと斬っています。
「社会に出たら、その人が東大卒かどうかなんてどうでもええことやからな。
 大学に行ってコレをする、という志がないと、大学に進んだとしても
 面白くもなんともない…」

意外なことですが、そういうキムタツ先生ご自身も、
大学時代にはなんとなくダラダラと過ごしてしまった日々があるそうです。
その頃のことは「もったいないことをした」と感じているようです。
だからこそ「志」の重要性を 教え子達に伝えているのかもしれません。
「弁護士になる」とか、「英語を極める」とか、
それぞれの人生の志を持って次のステップに向かった教え子達は、
先生の期待を超えて、今、どんどん前向きに生きているそうです。

「志」に向かって進めば、時には挫折を味わう場合もあるでしょう。
でも「志」があるからこそ、人は苦難を乗り越える勇気を持つのだと思います。
そして、その「志」が成就したときに、人は「成功」の意味を知ります。
心のなかに「志」の一文字を置いておきましょう。


※「キムタツ先生」とは…
  木村達哉先生
  灘中学校・高等学校英語科教諭

  英語教育と野球部の指導に情熱を注ぐ熱血教師。
  英単語帳『ユメタン』(アルク)や参考書などを多数執筆している。
  ブログ『もっと高く!もっと遠くへ!』は受験生や保護者の間で大人気。
  《キムタツ先生のブログ》 http://blog.kimu-tatsu.com/


キムタツ先生からの「志」についてのガツンとくるメッセージを
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( ツ )

2010-5-20

【パスナビ】歯学について考える

これほど医師不足が叫ばれている現代において、
歯科医師については供給過剰だとメディアで取り上げられている。

歯科どうしの競争激化で、歯科医師の収入も減少しているという。
「歯医者さんは高収入」という従来のイメージが崩壊しつつある。
また歯科医師国家試験の合格率は年々低下し、
大学受験においては、歯学部志願者数の減少も止まらない。

この状況だけを見ると「日本の歯学に未来はあるのか?」 と
不安に感じる方もいるかもしれない。
しかし、この動向を表層的に捉えて判断するのは危険だと思う。

東京医科歯科大学の歯学部長である田上順次教授の話によると、
「歯に出る症状が他の全身の病気に由来する」 という。
虫歯や口内炎が、体の異常を知らせるサインになっていることもある。
糖尿病の発症に深く関係していることも分かってきている。
口内細菌が体内に落ちることで、死に至る場合もあるという。
たとえば、肺炎もその一つである。

だいぶ前に、戦争に行ったことがあるというご老人からこんな話を聞いたことがある。
戦場で兵士達を苦しめていたのは、意外にも歯のトラブルが多かったそうだ。
放置された虫歯や歯周病の激痛は、思考力や判断力を失わせる。
やがて 物をまともに食べられなくなり、体の抵抗力が落ちていく。
そして 感染症や敗血症を引き起こして、死に至ることも多かったようだ。

「虫歯なんかで死ぬことはありえない」 と考える人も多いかもしれないが、
それは現代の医療技術が身近にあっての話だ。
縄文時代には、メジャーな死因の一つに虫歯があったという説もある。

口の中の問題は 命に関わる。
歯科医療は、人間にとって重要な存在なのである。

歯科医師が供給過剰だと判断するのも、時期尚早かもしれない。
長期的にみると、歯科医師はもっと必要になると考えられる。
日本の歯科医療は単なる虫歯の治療だけでなく、予防歯科や歯周病ケアなどにも及ぶ。
海外に比べて医療の質も高く、一人あたりの診療時間も長い。
また今後の高齢化社会において、
歯に関する治療はますます需要が高まると予測される。

また、国家試験の合格率が低いということは、
簡単には歯科医師になれないことを意味している。
つまり、国家試験が医療の質の維持に貢献している証拠でもあるのではないか。

そして、歯学部の志願者数の減少については、
裏を返せば志願者の質が変化してきた証拠ではないだろうか。
今まで「高収入」の魅力に惹かれて歯科医師を目指していた学生が減り、
純粋に歯科医療に携わりたい学生が歯学部を目指すようになってきている。
そう考えることもできるのではないだろうか。

将来の歯科医療は、おそらく「歯」だけの話にとどまらないだろう。
他の様々な学問と連携しながら、人間の健康そのものについて
考えていかなくてはならない。
また今後、医療の発展が期待されるアジア諸国などを牽引するような
先進的な研究も日本に求められていくことが考えられる。

歯学は、今が大きなチャンスだと思う。
歯科大学や歯学部を目指す方々は、
プライドを持って将来の社会で活躍していただきたいと願う。

東京医科歯科大学・田上順次教授のお話はこちらをクリック!
     ▼
歯学部の魅力って何?







(いけまる)

2010-5-13

【パスナビ】脳科学を受験に活かそう!

この時期は、4月からの緊張感が途切れる人も多いせいか、
受験生の方々も様々な壁にぶつかるようです。
 「やる気が出ない…」
 「覚えられない…」
 「集中できない…」
 「漠然と不安な気持ちになる…」
こうした問題は、物理的な壁ではなくて気持ちが深く関係しているだけに
なかなか簡単に解決策を見つけられないものですよね。

かつては、受験におけるアドバイスは「気合い」と「やる気」でした。
「気合が足りん!」「やる気を出せ!」
先生方からこんなかけ声をかけられて、私も受験をくぐり抜けたものです。
「がむしゃらに勉強すれば、きっと受かるだろう」 という教えでした。
それはそれで間違っているわけでもないとは思いますが、
現代のアドバイスは そこから1歩2歩も先に進んでいるように感じます。


問題解決には、脳のメカニズムが深く関係していることが分かってきました。
脳を正しく使うことで、意欲や集中力を高めて持続させることができるそうです。

今や、いたるところで「脳科学」が活躍していますね。
オリンピックの選手は科学的根拠に基づいたイメージトレーニングでメダルを狙い、
ビジネスの世界でも、脳の活性化によって効率を高めようとしたりしています。
脳のメカニズムが解明されるようになったことで、
人間の可能性も比例して 急速に拡がっていると云えるのではないでしょうか。

受験においても、脳を上手に使うことで勉強の効率が格段にアップできるそうです。
ポイントは、「時間の使い方」と「ちょっとした習慣」です。
たとえば、制限時間や休憩を設けるだけでも集中力は高まります。
さらに、あえて易しめの問題から始めるなど 時間の組み立てを工夫することで、
自然にモチベーションも上げられるそうです。
習慣についても、起床時間を揃えるとか、「できた」 とつぶやくようにするとか、
少しだけ生活習慣を変えることで、ポジティブな思考ができるようになるそうです。

『螢雪時代6月号』では、脳の専門医が監修した「正しい脳の使い方講座」で
こんな情報を掲載しています。
 ・モチベーションアップのための3ステップ
 ・勉強の黄金比
 ・脳に効く6つの習慣
 ・記憶力と思考力を高めるマジック7
 ・脳を開く6つの鍵
 ・集中力・持続力をつけるコツ
 ・短期&長期スパン思考術
 ・脳が冴える生活サイクル       ・・・などなど

こんなに読み応えのある記事を「ドカン!」 と一度に載せています。
もっと数ヶ月に分けて少しずつ掲載してもいいのに…と考えるのは私だけ?
でも、そんな豪快なところが受験生想いの『螢雪時代』だからこそできるワザ。

受験生の皆さまには 脳を上手に使った受験戦略を 今こそ進めてほしい!
そんな編集担当の気持ちが滲み出ているような記事になっております。


この記事を熟読して、脳を正しく使って合格を勝ち取りましょう!
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5月14日発売です!
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 ( ツ )

2010-5-6

【パスナビ】 譲れない一線

この不況が、受験生の心理にも大きな影響を与えている。

旺文社教育情報センターがまとめた2010年の私立大学志願者動向分析によると、
難関大学から中堅大学へとランクダウンする出願傾向が見られたという。
多くの受験生が「受けたい大学」ではなく「受かる大学」を選択したことになる。

大きな理由は2つあって、1つはこのセンター試験の難化である。
国語、数学I・A、物理I、化学I、政治・経済などの平均点が、
2009年に比べ大幅ダウンしたことで自信を喪失した受験生が多かったと推測する。
その結果、直前で慎重な出願に切り換えた受験生も多かったのだろう。

そして、もう1つの要因が冒頭に述べた この不況である。
「絶対に『不合格』を避けなければならない!」 というプレッシャーが、
例年にも増して受験生を追い詰めていると考えられる。

こうした受験生の選択を、私共のような業界の関係者は単純に批評できない。
経済的な面や様々な状況から、受験生はまさに究極の選択を迫られているのだ。
その受験生達の苦悩を察すれば、胸が締め付けられる。
「第一志望は譲るな!」とか、「初志貫徹!」とか、
歯切れがよい乾いた言葉を、無責任に受験生にかけるべきではないだろう。

こういう時代である。
やみくもに高望みするだけが能じゃない。
時には妥協や調整があってもいいのではないか。
将来の目標がなかなか見つからずに、七転八倒することがあってもいいと思う。
目標を途中で変更する自分も 否定する必要はない。
すんなりと進路を決めることが、クールでカッコいいわけではない。

ただし唯一、受験生の方々にお伝えしておきたいことは、
「行きたくもない大学を受験すべきではない」 ということである。

「合格したけど、そこへ行きたくない…」 というメールを、
今年の春に合格者の方々から幾通か頂いた。
行きたくもないキャンパスで、これからの数年間を過ごすのだろうか。
きっとそのほうが浪人するよりも苦痛だろうと思う。
もし、「自分に合わないから」 という理由で大学を辞めて受験し直すのであれば、
結果的には、よけいに経済的な負担もかかることになる。

受験するからには、「その大学に行きたい」という気持ちを込めて向かうべきだと思う。
「合格」はゴールではなくて、新たな生活の始まりなのだから。

多少の軌道修正をしたとしても、最終的に自分自身が納得できるかどうか。
進路選択のポイントは、詰まるところ、その一点に尽きると思う。
そのためには、「譲れない一線」 を心の中に持っておいたほうがいいだろう。
「ここまでは妥協する、でもここからは妥協しない」 という線である。
そうすれば最後まで頑張れるし、きっと悔いは残らない。


大学入試の志願者動向分析をパスナビでチェックしておこう!
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2010年 私立大入試 志願者動向分析
2010年 国公立大入試 志願者動向分析






(いけまる)

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