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【パスナビ】法科大学院は変わるか

「キミの出身学部はどこかね?」
と、ある偉い方に訊かれて、
「あ、法学部です」と答えたら、
「あほう学部、か…」と 真面目な顔でうなずかれたことがある。
こういう場合はツッコミを入れるべきなのかどうか、迷う状況である。
とりあえず頑張って否定するほどのことでもないので、そのままにしておいた。
むしろ「阿呆学」という学問があれば、本気で探求してみたい気もする。
しかし、後輩達まで「あほう学部」出身と言われるとしたら、なんとも気分が悪い。

いま、法学を学ぶ学生達の「質」が各メディアで取り上げられている。
とくに、新司法試験合格者数の低迷が続く「法科大学院」のことである。
そもそも法科大学院とは、
「法曹に必要な学識及び能力を培うこと」を目的とする専門職大学院である。
修了すると、新司法試験の受験資格と「法務博士」という専門職の学位が与えられる。
米国の「ロースクール」を参考にして2004年4月に創設された制度であるため、
一般的に「ロースクール」と称されることもある。
しかし、米国の「ロースクール」とは「似て非なるもの」という指摘も多い。
米国では学部段階から「法学部」が存在せず、
「ロースクール」が法曹界への直接的な入口として確固たるポジションを築いているが、
日本の制度では「法学部」で4年間学んで、さらにその後に「法科大学院」があり、
じつはまたその後に「司法研修所」での教育も待っているわけで、米国とは意味合いが異なる。
また「法務博士」という学位も米国のJ.D.(Juris Doctor)という学位を基にしているが、
現在のところ、その学位の重みも米国と日本で全く異なっている。
日本では、まだ十分な社会的地位を確保できていないといっていい。
メディアでは、とかく「学生の質の低下」ばかりがクローズアップされがちだが、
社会全体での根本的な意識改革も必要なのかもしれない。

文部科学省の諮問機関である「中央教育審議会」の法科大学院特別委員会の作業部会は、
全国74校の法科大学院のうち14校について、
「教育内容や学生の質の確保に問題があり、大幅な改善が必要である」
とする調査結果を2010年1月にまとめた。

たしかに、現場の課題は多い。
でも、この事実から「ダメだ、ダメだ」と 法を学ぶ現場を単純に批判するばかりではなく、
「日本の法学教育は、成長の過程にある」と考えたらどうだろうか。
法科大学院も、これからさらに進化していくはずである。
今は、国と教育現場と社会が一丸となって、
法学を取り巻く環境を一歩一歩前向きに作っていくことが大切だと思う。



「パスナビfor Teachers」では、「法科大学院」についての記事も掲載しています。
ぜひご覧ください。
 ▼ ▼ ▼
「新司法試験」結果にみる、「法科大学院」の実態







(いけまる)


 

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