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【パスナビ】携帯電話は「悪」なのか?

「子供に携帯電話を持たせるべきか?」
という議論は、今に始まったことではない。

内閣府の2009年調査によると、
携帯電話所有率(自分専用と家族共用の合計)は
中学生が46.8%、高校生が96.0%となっている。
中学生では約2人に1人、高校生では約20人中19人が、
携帯電話を持っていることになる。

その一方で、携帯電話に関するトラブルが後を絶たない。
ネット上のいじめ、有害サイトへのアクセス、
出会い系や架空請求での被害など、問題は深刻化している。

文部科学省は2009年1月に、学校の携帯電話の取扱いについて、
小・中学校では、やむを得ない場合を除き原則持ち込み禁止、
高等学校では校内での使用制限等を設けるなどの方針を明確にした。
その方針にしたがって、現在は多くの学校や自治体でも
子供に携帯電話を持たないよう指導しているケースが見受けられる。

しかし、「それで問題は解決するのだろうか?」と、
あえて この議論に一石を投じている教育者がいる。
玉川大学教職大学院教授の堀田龍也先生である。

じつは、堀田先生ご自身も文部科学省の「関係者」である。
生涯学習政策局の情報教育の参与として活躍されている。
「携帯電話は子供によくない」というメディアの論調も目立つなかで、
堀田先生のようなキーパーソンが「携帯電話が悪いわけではない」と
正面きって語ることは、おそらく勇気のいることだと思う。

先日、その堀田先生に取材でお会いした。
「鋭い論客」をイメージして構えていたら、…予想外だった。

温厚なお人柄が満面の笑顔ににじみ出ている。
どこまでも自然体で、和やかな空気をつくる人だった。
誰か特定の人を傷つけるようなことは一切言わない。
ご説明は分かりやすく、流れるように滑らかだった。


子供達の携帯電話に関するトラブルについては、
「大人と子供とのコミュニケーションの問題」だという。

「友達がみんな持っているから」と子供に言われて携帯電話を買い与え、
それがどんなふうに使用されているのかは無頓着な保護者もいる。

学校内への持ち込み禁止ルールだけを生徒に徹底させて、
放課後の携帯電話に絡む出来事にはノータッチの教員もいる。

問題なのは、携帯電話の機能そのものではなく、
このような「コミュニケーションが不足している環境」なのだという。

今さら電気のない原始社会に戻すことなどできないように、
「携帯電話がないことにして…」という解決策はナンセンスである。

私達は、何のために携帯電話が必要なのだろうか?
どうして危険なサイトにアクセスしてはいけないのだろうか?

その理由を大人も子供も一緒になって、納得のいくまで話し合えば、
最低限守るべき「ルール」も、おのずと決まってくるはずだという。
その「ルール」は、誰かから「与えられるもの」ではなくて、
たとえば各家庭で「自主的に決めたもの」でなければいけない。
人は誰でも、結論だけで決められたルールを無理に押しつけられても、
その理由に納得していなければ、守ろうとする意識が薄れるからだという。

世のなかにはびこる社会問題を
手のひらサイズの「携帯電話」のせいにしてしまうのは、
あまりにも考え方が「小さい」のかもしれない。
人間が発明した便利な物だからこそ、
上手に活用できるように話し合っていくことが
問題解決への第一歩なのではないだろうか。


玉川大学教職大学院教授 堀田龍也先生のインタビューは、

『高校受験パスナビ』に掲載中です。

堀田先生のメッセージをクリック!

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 (いけまる)

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